球磨焼酎 松本酒造場

あの「萬緑」を

造る蔵元さんです

ちょうど

蔵子さんが

萬緑のラベルを貼ってらっしゃいました

(愛情込めて一本一本手貼りです)

古くからある

伝統銘柄は「緑松」

一升瓶 ¥2200

古伝緑松 四合瓶 ¥3300

秘蔵酒 四合瓶 ¥3800

があります

松本さんに

おさらいを兼ねて

焼酎造りの工程を

ご説明いただきました

まず

蒸し米

蒸気を下からボーボー入れて

酒米を蒸し上げます

小さい方が

一次仕込みの酒母用

大きい方が

二次仕込みの掛け米用

蒸し上がった

酒米は

この放冷機で

冷やした後

麹室へ

「引き込み」ます

扉の色合い

壁の色合いは

殺菌効果のある

日本古来の「柿渋」を

塗ってあるそうです

冷やされた酒米は

奥の揉み床で麹菌を振って

麹を造ります

麹は

高さを均一にする為に

松本さん自身で

考案された道具を使って

高さを

微調整しながら

この棚で

良い麹を作っていきます

通気性の良い布を敷いてから

中に麹を入れて

その上から帆布で覆います

種が付いた麹は

菌糸の生長とともに温度が上がるので

温度調整のために

2つの天窓を使って温度調節をします

麹が出来ると

「出麹」といって

この木製の桶に麹をいれて

小さな甕に投入し

水を入れて

自家培養した酵母を入れて

酒母をつくります

これが「一次仕込み」です

酒母が

出来たら

ポンプを使って

大きいタンクに移して

掛け米を投入して

量を増やします

これが「二次仕込み」

いわゆる「モロミ」が出来上がります

酵母は通常

市販品の酵母を

使うのですが

松本さんは

「こだわり」の塊みたいな

科学者系の方なので

「自家培養の酵母」に拘られます

より良い焼酎を造るためには

労を惜しまない方です

(いつも「博士っ」と呼びたくなるのだ)


酵母を造る

工程は

試験管に

酵母を植え付けて

白い酵母が

もやもや~と

育ってくると

試験管から

耳かきのような

「白金耳」という道具を使って

ビーカーに

植え付けて

培養

(うーん、研究室の実験みたいですね)

じゃーん

見事

増えました

麹菌は

お米のデンプンをブドウ糖に分解

酵母菌は

そのブドウ糖を食べてアルコールに分解

つまり

酵母が麹を食べて

ブハーッ!と

アルコールを吐き出して

お酒の元が出来るワケです

ここまでは

日本酒造りとほぼ一緒の工程ですが


焼酎はこれからが

腕の見せ所

蒸留です

(蒸留器いわゆるポットスチル)

二次仕込みが終わった

「モロミ」を

タンクの半分くらいまで

入れて

蒸気で

一気に蒸留します

蒸留とは

液体を熱することで湯気となって蒸発していった気体を

冷やして再び液体にすること

(理科の実験のアレ)

アルコールを含む「モロミ」を蒸留させると

よりアルコール度数の高い液体が作り出されます

水の沸点は100℃

アルコールの沸点は78℃

この沸点の差を利用してアルコールだけを蒸発させます

(常圧蒸留の場合の温度)

上に上がった蒸気を

曲がったスワンネックからラインアームといわれる管を通るときに

冷やして

右側のタンクに液体(純度の高いアルコール)が落ちていき

焼酎が出来上がります

ちなみに

萬緑は

「減圧」蒸留なので

沸点は40度前後だそうです

そうして

出来上がった焼酎は

タンク熟成後

この石蔵で

瓶詰めして

出荷まで

瓶熟成


こうした理由で

「萬緑」は

とおっても美味しいのであります

その出来上がった「萬緑」を

飲みながら

松本さんと一献


たいへん勉強になった

楽しい蔵訪問でありました


松本さん

お忙し中ほんとうに有難うございました~

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